昔は海外のサイトで、一部の近眼はトレーニングを通じて回復できる話を読んだ、実際に自分も実践してある程度の効果を得られたので、まずは日本語訳をシェアして、私の体験についてまとめたいと思う。
簡単に言うと、一部の近眼は目のピントをコントロールする筋肉が衰弱して聞かなくなったことによるもので、意図的にトレーニングして筋肉を増強すれば、視力を回復できる見込みがあるということだ。
以下は日本語訳になる。
概要
近視(特に強度近視)になると、眼球が目の周りの筋肉によって引き伸ばされます(これは毛様体筋ではなく、毛様体筋は水晶体を縦方向に調節するのみです)。このため、遠くを見る際に、水晶体の屈折による焦点が網膜上に合わなくなります。
しかし、トレーニングを通じて、眼球を圧縮するように眼の周囲の筋肉を意識的にコントロールすることが可能です(その根拠は、一時的に視界がはっきり見える時間があることから、唯一コントロールが可能な方法とされています)。技術を習得した後は、徐々にメガネの度数を下げ、最終的には眼球を正常な長さに戻すことで、近視が自然に治癒するとされています。
実はこの説明こそが、近視が自然治癒する仕組みと、その全体的な流れです。以下では、より詳細に解説していきます。
※注意:本手法は、軸性近視のうちの「単純近視」にのみ適用可能です。すなわち、眼の屈折媒体の屈折力が正常であるものの、眼軸の前後径が伸びているため、遠方からの光が網膜の前方で像を結び、近視となる状態に限ります。また、遺伝による近視は対象外です。
テクニック編
ここに記す操作の多くは、私自身の経験から得たものであり、一種の実証とも言えるでしょう。理論的な根拠については、後の章で詳しく述べます。
第一段階:視力回復の「閃き(ひらめき)」
「視力回復の閃き(フラッシュ)」とは何か?
『パーフェクト・サイト』(ベイツ博士が主宰した雑誌)の1923年5月号には、以下のように記されています:
質問:「私はあなたの方法で視力と乱視の矯正に取り組んでいます。時々、非常に短い時間だけですが、視界がとても良くなることがあります。けれどすぐにまた元の状態に戻ってしまいます。これはどういう現象ですか?」
回答:「それは、いわゆる“視力回復の閃き(フラッシュ)”です。この良好な視界の閃きは、練習を続けるうちに徐々に頻繁に起こるようになり、やがて習慣となって、安定した回復視力へと定着していきます。」
このように、ベイツ博士や関連する視力回復の書籍では、この「視力の閃き」はあくまで地味な一節としてしか扱われておらず、十分な重要性が与えられていません。
しかし、自ら視力を自然回復させた経験を持つ者として、私はこの「視力の閃き」が極めて重要であると考えています。関連する理論的背景については後の章で詳しく述べますので、この章ではあくまで実践的な技術に焦点を当てて解説します。
正しい「視力回復の閃き(フラッシュ)」のテクニック:
まずは「遠くを見る習慣」を身につけることが重要です。ここでいう「遠くを見る」とは、あくまで相対的な意味です。近距離作業、たとえば読書やパソコン作業中においては、「はっきり見える」と「ぼやける」の境界に視点を合わせるように意識します。眼鏡をかけて視力が比較的よく矯正されている場合には、椅子に深く腰かけて、ある程度距離のある対象物を見つけ、その「クリアとぼやけの境界」を目安にします。
外出時には、安全が確保されている状況下で、遠くの山や建物などを適度に眺めるとよいでしょう。室内では、できるだけ窓の外など遠くを眺める習慣をつけることが望ましいです。遠くを見る環境としては、適度な明るさが理想です。私の場合、ネットや掲示板を閲覧する際には、画面の明るさを「最も暗い設定より一段階だけ明るい」にしています。
遠くを眺めるタイミングとしては、曇りの日が最適です。日差しが非常に強いときや、太陽を直接見るようなことは避けてください。そういった状況では、かえって目の疲れが増してしまいます。
このような「遠くを見る習慣」を積み重ねていくと、ある時から自然と「一瞬だけ視界がクリアになる」現象が現れ始めます。もし長時間練習してもその感覚が得られなくても、焦らないでください。まだ眼球を意識的に筋肉で圧縮できる段階には達していないだけなので、じっくりと感覚をつかんでいけば問題ありません。焦って結果を求めすぎないことが大切です。
補足として、この段階では「眼鏡を外す必要はありません」。もちろん、技術を十分に習得した後であれば、眼鏡なしでも一瞬の視界のクリアさを得ることは可能です。
視力回復の「閃き」にはさまざまな種類がありますが、視力の自然回復に本当に役立つのは、たった一種類だけです。他の「閃き」の方法は、一種の“ズル”にあたり、視力回復には無益です。
以下に代表的な4つの“ズル技”を挙げます。これらは目に大きな害があるわけではありませんが、可能な限り使わないようにしましょう。
- 目を細める(細目)
これは「ピンホール効果」によるもので、一時的に視界がクリアになります(『EASY メガネを外して完璧な視力を手に入れる』にその原理が記載されています)。しかしこれは悪い習慣であり、視力回復にはまったく効果がありません。 - うつむいたまま前方を凝視する
これも「ピンホール効果」に近い仕組みで、一種の“ズル技”による閃きのテクニックです。 - 涙による凹レンズ効果
涙が角膜とまぶたの間に溜まることで、天然の「凹レンズ」が形成され、視界が一時的に良くなる現象です。これはコンタクトレンズの原理と似ています。 - まぶたを押さえる(まぶたを引っ張るなど)
これは目を細めるのと同じような効果がありますが、より視界がはっきりする方法です。もちろん、視力回復には無関係です。
第二段階:閃き効果の拡大フェーズ
この段階の目標:
目をパッと開けた瞬間に、一時的なクリアな視界を維持できるようになること。
すでに何度も「視界が一瞬クリアになる」経験をしている人は、その感覚を“拡大”させる練習を始めることができます。以下が具体的な方法です。
まずは、目を閉じた状態でその感覚を探してみましょう。誰しも一度は経験があるはずです——まばたきを何度か繰り返すと、目の前が少しだけクリアに見える時間が生まれますが、もう一度まばたきをすると、そのクリアな感じが消えてしまう、という現象です。
もしこの感覚を再現できるなら、あなたはすでに第2段階の練習に進める準備ができています。次のステップは、その「クリアな視界の持続時間」を少しずつ延ばしていくことです。
まず、目をうっすら閉じてから、ゆっくりと開けます。そして正面を見つめ、両目で目の前の景色をじっと見ながら、素早く視線を中央に寄せていきます。つまり、両目の焦点を意識的に「一点に集中させる」ようにします(※ここで言う「焦点を合わせる」とは、実際の対象物にピントを合わせることであり、寄り目にして近距離に焦点を合わせるのとは異なります)。
すると、額や目の周囲の筋肉に強い内向きの引っ張り感を感じるはずです。これは、眼球周囲の筋肉が内側に眼球を圧迫していると考えられます。その直後、一瞬だけ視界がぼやけます(ごく短時間)。そして、その引っ張られるように感じた筋肉の緊張を維持したままにすると、目の前が少しクリアになります(およそ視力で50度分ほど改善する感覚です)。
この感覚に慣れてくると、コントロールに必要な力はごく軽くなり、顔の表情筋を動かすよりも繊細な感覚で操作できるようになります。ただし、この感覚を初めて掴んだ時には、目の周囲の筋肉が強く反応することがあります。実際、グループ内のnallanという人物は、初めてこの感覚を得たとき「まるで上腕二頭筋を緊張させたような感じだった」と表現しています。
これは、長期間にわたって近くを凝視していたことにより、目の周囲の筋肉が常に緊張した状態にあり、それとは異なる力の使い方を突然試みたことで起こる現象だと考えられます。
この段階の練習では、視力の疲労は避けられないことに注意してください。繰り返し練習を行うことで、目の周囲の筋肉が痛んだり、眼自体にも痛みを感じることがあります。
そのため、無理をせず、適度な加減を保つことが非常に大切です。
少しでも目の疲れを感じたら、すぐに練習を中止し、しばらく休憩をとるようにしましょう。
もっとも効果的な回復方法は、暗い部屋で光を遮断し、目を閉じて横になることです。これにより、目をしっかりと休ませることができます。
第三段階:自由にコントロールするフェーズ
この段階の目標:
目を閉じなくても眼の周囲の筋肉をコントロールできるようになり、視界を瞬時にクリアに保てるようになること。また、まばたきをしてもその「瞬間的なクリアさ」が失われない状態を目指します。
練習方法:
基本的には第二段階と同じですが、この段階ではさらに進んで、目を閉じずに眼の周囲の筋肉を意識的にコントロールし、視界を瞬時にクリアに保つことができるようにします。そして、数回まばたきをしてもそのクリアさが消えないように訓練します。
私の経験では、30〜60秒ほど視界のクリアさを維持できるようになった時点で、眼鏡の度数を下げる段階に進めます。
技術の習熟や自然回復の進行とともに、視界のクリアな時間はさらに延ばせるようになります。そしてこのスキルを徐々に日常生活の中に取り入れていくことで、「目も使わなければ衰える」という実感を得られるようになるでしょう。
※注意:
この技術がしっかり身につくまでは、むやみに眼鏡を外したり、度数が低すぎる眼鏡をかけて練習するのは避けてください。
そうした行為は視力の自然回復にはつながらず、むしろ眼精疲労を悪化させるだけになる可能性があります。
回復編
この段階に来たら、眼鏡の度数を下げることができるようになります。
どのくらい度数を下げるのが適切か:
私の経験では、-1.0D〜-1.5D下げるのが適切です。
1.50Dという単位で段階的に下げる理由は、十分な遠くを見る力を保つためであり、また目の負担を考慮した結果でもあります。
眼鏡の作成について:
価格について:
私が視力を自然回復させていた期間中、合計6本の眼鏡を作りました。通っていたのは学校近くの中規模の眼鏡店で、価格も非常に安価でした。何度も通っていたので、店主とも顔見知りになりました。
視力検査について:
度数を下げる際には、現在の視力を正確に把握しておくことが非常に重要です。
そのためには、信頼できる病院や眼鏡店での検査を受けることを強く推奨します。
また、下げるのは球面レンズ(近視度数)のみにとどめ、乱視の度数は下げないでください。
さらに、「屈折不同視(左右の度数に大きな差がある状態)」がある場合は、回復の過程で左右の度数を徐々に近づけていくことが可能です。
例えば、私の場合は左右の度数差が0.5Dありましたが、徐々に揃えていき、最後の眼鏡では両目とも-1.5Dとなりました。
眼鏡の扱いについて:
過去に使用していた眼鏡は捨てないでください。
度数が低い眼鏡は目の疲労を招きやすく、どうしても遠くを見る力を落とす傾向があります。
そのため、外出時や遠くを見る必要がある仕事の際には、正しい屈折度の眼鏡を使用することが必要です。
これが、私が複数の眼鏡を手元に残している理由でもあります。
自然回復のサイクルとプロセス
眼鏡の度数を1D〜1.5D下げるごとに1サイクルとし、そのサイクルは3つの段階に分けられます。
第1段階:適応期
この段階が最もつらく、最初に低度数の眼鏡をかけ始めたときが最大の山場です。
環境を安定させたうえで練習を進める必要があり、特に最初の1週間は視覚的な疲労が非常に起きやすいです。
この時期は、以前の眼鏡と新しい眼鏡を交互に使いながら、徐々に低度数の眼鏡に目を慣らしていくのが効果的です。
この段階の適応期間は、およそ1か月が目安です。
第2段階:回復期
この段階は、通常2〜3か月続きます。
これまでに身につけた視力回復のテクニックを継続して使うことで、徐々に視界がクリアになっていきます。
第3段階:仕上げ期
この段階は最後の1か月に該当し、第1段階と少し重なることもあります。
特徴としては、視力が明らかに回復し始め、視力がおおよそ4.7〜4.8まで向上することです。
ただし、目が現在の眼鏡に慣れてくるため、回復速度はやや鈍化します。
この時期になったら、次の眼鏡(さらに100〜150度下げたもの)を作りに行くタイミングです。
この3段階を繰り返すことで、視力の段階的な自然回復を実現していきます。
シーン編
シーン1:パソコン
一般的には、長時間パソコンで作業したりネットを見たりすることは、視力を悪化させ、目の疲労を増すと考えられています。
しかし、本当にそうでしょうか?
私の経験から言えば、長時間パソコンに向かっていて視力が落ちるのは、「近くを見る習慣の誤り」と「画面の明るさが強すぎること」が主な原因です。
もし近距離を見る際の習慣を改善しなければ、たとえ光を発しない紙の本であっても、視力は低下していきます。
実際、私は毎日ほぼ15時間以上パソコンに向かっており、率直に言えば、私の視力は長時間のパソコン使用によってむしろ回復してきたのです。
1. ディスプレイの明るさを下げる
たとえ液晶ディスプレイを使っていたとしても、画面の明るさが強すぎると目の疲労を引き起こし、視力に悪影響を与えることがあります。
ひどい場合には角膜炎などの目の病気につながることもあります。
私はノートパソコンを使っていますが、画面の明るさは最も暗い設定の一段階上にしています。
理想は、昼間に室内で紙の本を読んでいるときの“紙の白さ”に近い明るさです。
2. パソコンのテーマやソフトの背景を変更する
デスクトップの壁紙は、寒色系のもの(できるだけ黒に近いもの)に変更しましょう。
もしまだWindowsの初期設定の「青空・白い雲・緑の草原」の壁紙を使っているなら、すぐに変更すべきです。
また、システム全体のテーマも寒色系に統一し、できれば黒系のテーマを選ぶのが理想的です。
これにより、目に入る光の刺激を最小限に抑え、視力の安定や疲労軽減に繋がります。
3. パソコン画面を使った練習方法:
度数を下げた眼鏡をかけた状態で、パソコンの画面に向かって練習します。
まずは、「はっきり見える」と「ぼやける」の境界線(=ピントの限界点)を探します。
その位置を見ながら、眼球を圧迫する感覚(第2段階・第3段階で説明した技術)を使って視界をクリアに保ちます。
この状態を30〜60秒ほど維持したら、30秒ほど目をリラックスさせて再び続けます。
目や眼の周囲の筋肉が痛くなってきたら、無理をせず一旦休憩を取りましょう。
遠くを見たり、暗めの部屋でしばらく目を閉じて休むのも効果的です。
このような練習を繰り返すことで、徐々に視界がはっきりし、最終的には眼球を正常な長さに近づけることが可能になります。
その結果、眼鏡の度数をさらに下げていくことができるのです。
シーン2:遠くを眺める(遠望)
遠くを眺める習慣をつけましょう。
特におすすめなのは、曇りの日や太陽が雲に隠れているときに行うことです。
強い光を長時間見ると、目に刺激を与えてダメージになる可能性があるため、強い日差しの下での遠望は避けるべきです。
遠くを眺めながら回復のためのテクニックを使うと、効果が最も出やすくなります。なぜなら、遠望は眼にとって最も自然で、リラックス効果が高い行為だからです。
【習慣について】
悪い用眼習慣こそが近視の最大の原因です。
1. ディスプレイの明るさを暗めに設定
私は、モニターの明るさを最低設定の1段階上にしています。
CRTモニター(ブラウン管)は避け、必ず液晶ディスプレイを使いましょう。
2. 用眼姿勢と環境を見直す
・太陽を直接見ないこと。
・読書や携帯ゲーム機を使うときは、姿勢を正しく。
・テレビを見る際も、できるだけ明るさを落とすように心がけます。
3. 安全面にも注意
外出時や通勤通学中に、度数の低い眼鏡をかけて歩き回るのはやめましょう。
転倒や事故のリスクがあります。
4. 定期的に病院で検査を受ける
眼底に異常がないか確認するためにも、信頼できる医療機関で視力検査を受けることをおすすめします。
5. 長期戦を覚悟すること
視力の自然回復は短期間では成果が出ません。
回復の途中では目が疲れやすくなることもあります。
負担が大きいと感じた場合は、無理をせず休むことも大切です。
焦らず、コツコツと習慣を整えていくことが、視力回復の鍵です。