GW中に「グランメゾン東京」を観てみた。シナリオに多少のバグはあるけれど、思っていたより面白くて、観ているうちに「これはフレンチ版のワンピースだな」と感じた。
まず印象的なのは、仲間を集めていく構造。尾花が料理人としての理想を追い、再起をかけて動き出す中で、少しずつ信頼を築き、仲間を増やしていく。最初は対立していた人物たちも、尾花の情熱に触れることで心を動かされ、チームに加わっていく。その流れは、ルフィが仲間を船に誘っていくスタイルにどこか似ている。
さらに、仲間一人ひとりに物語があるのも共通点だ。それぞれが過去に傷を抱えていて、その背景が物語の中で少しずつ明かされる。視聴者としては、その人物に共感し、応援したくなる。仲間が単なる「戦力」ではなく、物語を構成する一人のキャラクターとして描かれているのが魅力だ。
また、敵キャラですら完全な悪ではない点も見逃せない。尾花を邪魔するライバルたちも、時に良い行動を見せたり、葛藤や成長を見せたりする。単純な善悪では語れないからこそ、ドラマに深みが出ている。
総じて、とても良いドラマだった。ただ、恋愛要素だけはちょっと蛇足に感じたかもしれない。