日本株の自動売買のロードマップ

このスレッドでは、完全な自動売買を目指さなくても、データ分析を活用して素人でもある程度、銘柄選定の基準を持てるように解説していきたいと思います。そして、これが日本全体の金融リテラシー向上につながれば嬉しいです。

「投資はS&P500のような指数を積立すればいい」という考え方もあります。しかし、私はあまりそうは思いません。なぜなら、それでは面白くないし、大きく儲けることもできないからです。もちろん、できるだけ手間をかけずに資産形成やインフレ対策をしたいだけなら、S&P500の積立がおすすめです。

しかし、いざ個別株に手を出そうとしても、日本株だけで約4000銘柄もあり、「結局、何をいつどこで売買すればいいのか分からない」という人がほとんどではないでしょうか。実際に毎日手作業で情報を集め、分析し、検証するのは膨大な時間がかかります。大学生ならまだしも、社会人になるとさらに難しくなるでしょう。

そこで活用できるのがプログラミングです。「プログラミングは難しそう」と思う人も多いかもしれませんが、少し頑張れば、APIを使ってデータを取得し、整理するくらいなら誰でもできるようになるはずです。

「いいね!」 5

プログラミングを始める前に、まずは使用する言語を選ぶ必要があります。とはいえ、データ分析の分野ではほぼPython一強なので、実際のところ選択の余地はほとんどありません。

ということで、このスレッドで学ぶあなたも、これから扱う「魔法の系統」はPythonになります。

ここからのステップについては、正直なところ誰が書いても大きくは変わらず、ネット上にも情報が豊富にあるので、GPTに生成させることにしますね。

ほとんどの人がWindowsを使っていると思うので、このスレッドもWindows前提で進めます。LinuxやMacを使っている人は、おそらくこの手順がなくても自力でなんとかできるでしょう(適当)。

少しだけ簡単に説明しますね。Python 3.11の3.11は「魔法書」のバージョンです。3.12や3.13でも問題ありませんが、私は3.11を使っているので、ここでは3.11を採用しています。

pipは「使い魔」のようなもの。命令を出せば、必要な魔法(ライブラリ)を登録してくれます。jquants-api-clientpolarsseabornは、これから実際に使う魔法です。

VSCodeは「魔法陣」みたいなものです。魔法(コード)を詠唱するための陣を描き、より強力で複雑な魔法を扱えるようにしてくれます。

Pythonという魔法を使うには、それを正しく書き、実行するための場が必要です。VSCodeはまさにその役割を果たし、補助魔法(拡張機能)を追加することで、魔法の詠唱をより快適にしてくれます。


Windows環境でPythonの環境を構築する手順

1. Python 3.11のインストール

  1. Python公式サイトにアクセスし、「Download Python 3.11.x」をクリックしてインストーラー(.exeファイル)をダウンロード。
  2. ダウンロードした .exe ファイルをダブルクリックしてインストーラーを実行。
  3. 「Add Python 3.11 to PATH」 にチェックを入れる。
  4. 「Customize installation」 をクリックし、必要に応じてオプションを確認(特に変更不要)。
  5. 「Install Now」 をクリックしてインストールを開始。
  6. インストール完了後、「Close」をクリックして終了。

インストール確認

以下のコマンドを実行し、Pythonが正しくインストールされたことを確認。

python -V

例:

Python 3.11.x

2. pipのアップグレード

パッケージを最新の状態でインストールするために pip を最新バージョンに更新。

python -m pip install --upgrade pip

3. 必要なパッケージのインストール

以下のコマンドで jquants-api-clientpolars をインストール。

pip install jquants-api-client polars seaborn

Windows環境でVSCodeをインストールし、Python関連のプラグインを設定する手順

1. VSCodeのインストール

  1. 公式サイトにアクセスし、「Download for Windows」をクリックして .exe インストーラーをダウンロード。
  2. ダウンロードした VSCodeUserSetup-x64-x.x.x.exe を実行。
  3. セットアップウィザード に従い、以下のオプションを選択:
  • 「追加タスクの選択」 画面で、以下にチェックを入れる:
    • デスクトップ上にアイコンを作成する
    • エクスプローラーのファイルコンテキストメニューにコードを追加する
    • エクスプローラーのディレクトリコンテキストメニューにコードを追加する
    • PATHへの追加(再起動が必要)
  1. 「インストール」 をクリックし、完了後 「完了」 を押してVSCodeを起動。

2. VSCodeでPython関連のプラグインをインストール

2.1 VSCodeを起動し、拡張機能を開く

  • 左側の拡張機能アイコン(Ctrl + Shift + X) をクリックし、「拡張機能」タブを開く。

2.2 必須のPython関連拡張機能をインストール

以下の拡張機能を検索してインストール:

拡張機能 機能
Python(Microsoft製) Python開発の基本ツール(コード補完、デバッグ、Jupyter対応)
Jupyter Jupyter Notebookのサポート

インストール手順:

  1. 検索ボックスに拡張機能名を入力(例:Python
  2. 対象の拡張機能をクリックし、「インストール」ボタンを押す

3. Pythonの設定

3.1 Pythonインタープリターを設定

  1. Ctrl + Shift + P を押して コマンドパレット を開く。
  2. Python: Select Interpreter を検索して選択。
  3. 使用するPython環境を選択(例:C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\Programs\Python\Python311\python.exe)。

4. Jupyter Notebookの利用

  1. Jupyterをインストール
pip install jupyter
  1. VSCodeで .ipynb ファイルを開けば、Jupyter Notebook が利用可能。

データの取得について解説

ここからは、データの獲得方法について説明します。今回は J-Quants API を使用して解説します。なぜなら、J-Quants APIは データの信頼性が高く、利便性も優れている からです。
間違ったデータを使ってしまうと、正しい分析はできません。そのため、 信頼できるデータソースを選ぶことが重要 です。

J-Quants APIは事実上 有料 ですが、

  • ライトプラン(月額 税込1,650円
  • スタンダードプラン(月額 税込3,300円

で利用できます。

無料でデータを取得したい場合

J-Quants APIを使わずに 無料でデータを取得する方法 もあります。その場合、yfinance立花証券 を利用するとよいでしょう。詳しくは以下のスレッドを参考にしてください。

現時点での日本株のデータをスマートに取る手段 - 投資 / クオンツ - レスパーク

J-Quants APIのアカウント登録と準備

J-Quants APIを使用するには、まず アカウント登録とプラン登録 が必要です。
登録後、 メールアドレスとパスワードでデータを取得 できるようになります。

ただし、データを取得する前に いくつかの下準備 が必要です。

J-Quants APIの認証処理

次に、データを取得するためのゲート(認証処理)を作成します。
以下のコードを実行して、J-Quants APIの認証を通しましょう。

import pandas as pd
import jquantsapi

my_mail_address = 'your@email.com'
my_password = "yourPassWord"
cli = jquantsapi.Client(mail_address=my_mail_address, password=my_password)

このコードを実行すると、J-Quants APIにログインできるようになります。
これで データを取得する準備は完了 です!

コードの解説:魔法の準備編

VSCodeで魔法陣(コード)を描く前に、まず どの魔法(ライブラリ)を使うかを明記 する必要があります。
これは 魔法の詠唱に必要な呪文(関数やクラス)を事前に準備する ための作業です。

1. ライブラリのインポート

import pandas as pd
import jquantsapi
  • import pandas as pd
    pandas は、データを表形式で扱うための 魔法(ライブラリ) です。
    Excelのようなデータ管理をPythonで行うために使います。

  • import jquantsapi
    jquantsapi は、J-Quants APIに接続するための魔法 です。
    これを使うことで、日本株のデータを自動的に取得できます。

Pythonでは、import を使うことで、必要なライブラリ(魔法)を読み込みます。
ライブラリを読み込むことで、その中の 関数やクラス(魔法の詠唱) を自由に使えるようになります。


2. 認証(データを取得するためのゲートを開く)

my_mail_address = "your@email.com"
my_password = "yourPassWord"

→ ここでは J-Quants APIにログインするための情報 を変数に格納しています。
my_mail_address登録したメールアドレス
my_password登録したパスワード を設定してください。

3. J-Quants APIに接続

cli = jquantsapi.Client(mail_address=my_mail_address, password=my_password)
  • cli = jquantsapi.Client(mail_address=my_mail_address, password=my_password)
    jquantsapi.Client() は、J-Quants APIの クライアント(データ取得のための窓口) を作る処理です。

  • mail_address=my_mail_addressメールアドレスを指定

  • password=my_passwordパスワードを指定

このコードを実行すると、J-Quants APIにログインし、データを取得する準備 が整います。
いわば、「魔法のゲートを開く」 作業です。